Ponylang 0.3祝いと最近のPony事情

はろぽに〜₍₍ (ง´・_・`)ว ⁾⁾

Pony 0.3リリース 🎉

2016年8月26日にPony 0.3がリリースされました。 チュートリアルについてのブログを書いたときから大分経ったような気がするので、 最近のPony事情についてちょっとまとめようかなーと思います。

(ついでにチュートリアルについての記事はdeprecated的な文言を先頭に付けました。試してないですが多分色々動かないところがあると思います。( ◜◡‾))

Pony を取り巻く環境の変化

Main君爆誕

今年の5月ごろPonyのマスコットキャラクターであるMain君が生まれました。goで言うところのgopherポジションだと思います。 Introducing Main, the Pony Mascot.

https://pony.groups.io/g/user/attachment/285/0

最初は( ◜◡‾)???となったんですが、しばらく眺めていると謎の良さみが深まります。slackのemojiに登録しましょう。

ちなみに3月末頃に別の案が提案されていました。

どちらがいいとかは置いておいて、ponyのマスコットはMain君です。

ちなみにMain君ステッカーはこちらで購入することができます。もしぬいぐるみが出たら家用と職場用で2つ購入しようと思います。 Main by Sean T Allen (#12903) - Sticker Mule

さよならcausality

Ponyの開発、商用サポートなどを手掛けていたcausality社がcloseすることになったという情報が8月21日に公開されました。

しかしPonyの開発はコミュニティドリブン(+大学の研究などで?)続いていくと宣言されていますし、ponycのコミットを見る限りちゃんと続いているので言語的には問題なさそうです。

資金獲得などの面で色々あったのだと思いますが、やはりちゃんとした技術を売りにしたスタートアップでもうまくいかないことはあるんだなーという気持ちに。

Pony VUG始まる

Ponyのあれこれについて解説するライブ放送の録画がvimeoで見られるようになっています!

Sean Allen on Vimeo

僕のオススメは

  • Ponyに導入される(?)依存型について説明した 「Pony VUG #4: Luke Cheeseman: Simple Value-Dependent Types In Pony」

vimeo.com

コンパイル時にメソッドを呼び出して計算した結果を型パラメータに突っ込むみたいなことも出来て結構強力そうです。すごく複雑なことをしなくても、例えば行列の次元数を型パラメータにしておけば、行列積でかけ間違えてたらコンパイルエラーといった分かりやすいメリットを簡単に得ることが出来そうです。

  • reference capabilityのsubtyping関連を見なおして色々証明したらしい 「Pony VUG #5: George Steed: A Principled Design of Capabilities in Pony」

vimeo.com

の2つです。

まだPonyのGCについての論文 を読んだことがなければ 「Pony VUG #6: Andrew Turley: The Art of Forgetting - Garbage Collection in Pony」もおすすめです。

vimeo.com

という気持ちです。

Pony VUGは言語の入門だけでなく、実装の詳細やこれから入るかもしれない機能について突っ込んで触れられているので必見です。

チュートリアルがgitbookになった

なりました。 http://tutorial.ponylang.org/

以前は付いていたsyntax highlightがつかなくなった気がするんですが・・・という気持ちですがメジャー言語になればつくはずなので問題無いですね( ◜◡‾)

rfcの募集が始まった

すでにいくつかはマージされ、実装されています。

https://github.com/ponylang/ponyc/search?utf8=%E2%9C%93&q=implement+RFC&type=Issues

ちなみに、この方式はRustなどに影響を受けているようです。

Pony has adopted a RFC process

リリースサイクルがついに整う

何百コミットもあったのに一向にリリースされなかったPonyですが、homebrewの人が発端でリリースしようよ => 整えるか! という流れで無事に0.3リリースにたどり着いたようです🎉

今まで0.2.1使って「動かない(´;ω;`) => masterビルドして使ってね」コンボを食らってる人が何人もいたのでこれで少し落ち着きそうです。

ちなみに0.2.1からの差分は 1092 commits 524 changed files with 13,181 additions and 2,797 deletions です。そりゃ動かんわ! https://github.com/ponylang/ponyc/compare/0.2.1...0.3.0

言語で変わったところ

詳しくはチェンジログ参照なんですが、32bit ARM/X86対応が加わったりしました。

またletとほぼおなじだけど、ポインタをもたせるのではなくて直接埋め込むのでポインタデリファレンスの分少しだけ高速な Embedded fieldsという概念が加わりました。速そう(?) pony-tutorial/variables.md at 5295d2c35f21953e9fe6f997b9100273a6f72b42 · ponylang/pony-tutorial · GitHub

serializationの実装がmasterに入ったりしてdistributed Ponyへの道が近づいたようです。

https://pony.groups.io/g/user/topic/first_version_of_pony/1680751?p=,,,20,0,0,0:RecentPostDate%2FSticky,,,20,2,0,1680751

他にもコレクションのメソッドが増えたり、速くなったり、ネットワーク周りが改良されたり色々色々あるのですが、全部は把握できていないので誰か教えて下さい。 🙏

ちなみに全くどうでもよいですが、記念すべき1000個めのイシューはスケジューラのセグメンテーションフォールトでした。

Segfault in Pony scheduler · Issue #1000 · ponylang/ponyc · GitHub

今後のPony?

特に自分が未来を知っているわけではないですがErlangっぽいprocess monitoringの仕組みをいれる取り組みが進行中?( Erlang-style monitoring · Issue #350 · ponylang/ponyc · GitHub )とありますし、serializeとかが入ったので、distributed Ponyが粛々と進んでいる気配があります。 かと思えば依存型が入る?など謎の高度な仕組みが入ってきそうで最終的にどうなるのかよくわからないですが今後も注目の言語だと言えそうです。 ということで

何卒🙏